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深澤先生ブログ「Vital energy fiow#11」を更新しました

深澤先生ブログ「Vital energy fiow#11」を更新しました

2021年に入っても世の中の状況は変わりませんが、いつまでもこの話題にばかり付き合ってもいられないので(決して甘く考えているわけではありません。我々がやるべきことはきちんと認識してしっかりと行動するということに変わりはありません。)そろそろ本題となるべき東洋医学に関わる「流れ」ということにもう一度スポットを当てていきたいと思います。


このブログの最初の頃に書いたと思いますが、東洋医学の中では「流れ」というものを重要視しています。それが「気血の流れ」 ということであり、経穴を結んで考える「経絡」も流れの中で考えだされているものだと私は解釈しています。そして五行のように相剋や相生も紐づけて考えられているもので、やはり「流れ」ということになるのだと思います。


極端に考えれば西洋医学でさえも、対処療法として修繕修復させていきますが、最終的に行き着くのは「自己回復能力」による回復ということになるわけで、やはり体循環を向上させて回復させる「流れ」を組み込んでいるのだと思います。スポーツ医学の分野でも、選手たちのケガや故障からの回復、パフォーマンスを向上させるためのコンディショニングとしても「体循環向上」が根底にあり、それは「自己回復能力」を発揮させるということになります。


結果、世の中のどのような分野でも「流れ」というものが存在し「流れ」というものに支配されているのが人間なのではないでしょうか。ただ支配されるのは悔しいので、我々が「流れ」を理解して我々の意思で操れるようになった方が良いと思います。ちょっと違う話なのですが、私の得意とする野球という分野の中でも「色々な表現をする言葉」があります。特にメジャーリーグの中では「英語」で表現するので、日本語より意味を理解しやすい場合があります。


私が特に印象に残った言葉は「Dominate」という言葉です。「ドミネートする」つまりは「支配する」ということです。野球というゲームは、投手が主導権を握って相手の打者たちと戦っていくわけですが、基本的なイニシアチブは投手にあり、打者はそれに対応していくということで、普通に考えれば投手有利という状況です。しかし、ゲームの展開によっては投手が握っているはずのイニシアチブがいつの間にか打者の方に移ってしまっているということが起こります。


これが、いわゆる「流れ」というものなのです。簡単に表現すると、本来は投手が「さあ、打てるものなら打ってみろ」と言わんばかりに打者の苦手なコースや球種を投げ込むので、打者は投手が投げてくるタイミングなどに合わせて打ちにいくことになります。この状況が続いている時には投手がイニシアチブを握っていてドミネートしている状況になります。流れが投手側にあるということですね。


しかし、投手が打たれるはずがないと思って投げ込んだボールを簡単に打たれた場合、投手の精神状態として「何故?」という疑問が沸き上がり、この状況が続き悪化すると今度は打者側が「さあ、どんどん投げ込んでこい」「どんなボールでも打ってやるぜ」という状況に変化します。こうなってしまうと投手は「まずい」「どこに何を投げれば打たれないだろうか?」というようなネガティブな考えばかりが浮かんできてしまい、結果パフォーマンスが下がり打たれて負けてしまうということになります。


このような状況が「打者たちがドミネートした」ということになるのです。まあどちらかと言うと新聞の見出しなどでは投手が好投した時に投手が相手打線をドミネートしたという表現を使うことが多いのですが、試合を支配しているのが投手なのか打者なのかということがチームの中で試合中に体験していくことになります。


このドミネートという言葉が「流れを掴んでいるかどうか」という簡単な表現になるのです。私は無理矢理かもしれませんが、患者様たちに対して施術する時もこの「ドミネート」できるかどうか?というところを強く意識しています。色々な症状の患者様が来られ、その訴えは千差万別です。だからこそ施術に入ると時に良い意味で患者様をドミネートしたいのです。


このドミネートという言葉が「流れを掴んでいるかどうか」という簡単な表現になるのです。私は無理矢理かもしれませんが、患者様たちに対して施術する時もこの「ドミネート」できるかどうか?というところを強く意識しています。色々な症状の患者様が来られ、その訴えは千差万別です。だからこそ施術に入ると時に良い意味で患者様をドミネートしたいのです。

今現在知っていること、できることを駆使して今現在だけでなく先の状況を考えて「こうすれば次にはこうなっているはず。」という仮説を立てて最大限の対処をできるようにしているのです。その積み重ねが流れを引き込み患者様の状態をドミネートしていくことにつながるからです。仮説を立てるということは「根拠がある」からできるのです。その根拠に基づいてコツコツとできることを積み重ねていくのです。


以前にもお話したように「できること、やるべきこと」をコツコツと確実に遂行していくことが流れを引き寄せるコツです。その集大成が「ドミネート」するということになるわけです。皆さんもこれから東洋医学の従事者として活動していくのであれば、初心を忘れず日々精進してで「きること、やらなくてはいけないこと」を確実に行っていってください。見た目の派手な施術は格好よく見えますが、それは知識も技術も高いレベルで身に着けていて実践できる人だけが取り組めることです。そうなれるまでには、相当な時間が必要でしょう。でも見た目が泥臭くても確実に一歩一歩進んでいける人は、必ず結果を手に入れることができます。


流れを引き寄せられる人になるためにも「基本を大切に」「基本に忠実に」を意識して実践して欲しいと思います。



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