湘南医療福祉専門学校

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深澤先生のブログ「先ず、やってみよう ♯11」を更新しました!

2019年に入ったと思ったらもう2月です。相変わらず月日の流れは早く、その流れに追われて付いていけていない自分がいます。(泣)
そして球春到来です。2月1日から日本プロ野球のキャンプが始まりました!(笑)

最近のプロ野球は、世界的にWBCやオリンピックなどに出場する代表チームの活動も重なり、非常に仕掛けが早くなってきています。一昔前では、12月・1月の自主トレ期間中にある程度動ける体作りをして、2月1日のキャンプに入り基礎練習や実戦に向けた体力強化を一週間ほど行ってから、チームプレーや紅白戦などの実戦練習を行っていました。

そして3月からオープン戦を行い4月に開幕するというのがパターンになっていたのですが、今年はどのチームもキャンプの第二クールくらいには紅白戦を行っています。中には千葉ロッテマリーンズのようにキャンプ初日に紅白戦を行うという異例の方式をとるチームまで出てきたのです。

早すぎる~!

仕掛けも早いですが、昨年末のシーズン終盤でもペナントレースが終了してから秋季キャンプだけでなく、ウインターリーグに積極的に参加しており試合を経験する練習が11月末まで行われていたのです。つまり、現在の野球協約上試合のできない12月・1月以外の10か月は野球をプレーしていたということになります。

若い選手たちにとっては、より多くの実戦経験が積めるこのスケジュールはとても良い環境にあると思いますが、一年間故障なくプレーするために必要なメンテナンス期間が短くなることはどうなんだろう?とも思います。基本的には、これからの将来を担う若手たちに対してのプログラムなので技術力を上げてパフォーマンスレベルを向上させていくには必要なことなのかもしれませんね。

米国メジャーリーグでは、ずいぶん前からこのようなシステムは確立されていて、まだメジャーで活躍しきれていない選手はレギュラーシーズンが終わると同時に中南米で開催されているウインターリーグに参加して腕を磨いていましたし、そこで得た経験や自信から翌年のメジャーリーグシーズンで活躍するということも多くありました。

このようにほぼ一年中野球の実戦をプレーしている方が、体作りをやり直す手間が省けたり実践感覚を持ったまま次のシーズンを迎えられるという利点は多くあるかとは思います。しかし、人間の体というのは実戦だけに偏ってしまうと常に使われている筋肉が疲労して、自分が考えている以上に体に歪みが出てきてしまいます。結果バランスが崩れ、パフォーマンスが低下してしまうというマイナス要素も出てしまうものです。

感覚を磨く、経験を積む、技術を向上させ自信を掴む、等々においては有効な手段ではあるものの、リスクの部分として疲労の蓄積、体の歪み、パフォーマンス低下等々というところも理解して取り組んでいくべきことかと思います。

そんなリスクの解消方法の一つとして、私たちは鍼灸治療を行っていくのです。以前にもお話させてもらったかもしれませんが、鍼灸治療の良いところは「基本的に、どのような状態でも状況でも、アプローチできる」ということです。禁忌でない以外は全てにおいてアプローチできる手段であるということです。

よくある事柄として練習量が多く内容が密になればなるほど、筋肉組織に受けるダメージは多くなります。例えば下半身強化、心肺機能向上等をテーマに行うランニングトレーニングを過度に行ったことで、筋肉がダメージを受け肉離れを起こしてしまった。ということが起きたとしましょう。

通常、肉離れなどの筋繊維に損傷を受けた場合、その損傷部位の炎症が落ち着くまでの3
日間程度は安静にして冷却を基本に対処し、回復期に入る4日目頃から温熱刺激で回復を促進させて、受傷後10日から二週間ほどが過ぎてから(受傷レベルによって期間は違いますし対処も違います)筋力向上、筋出力向上に向かわせます。そしてチェック項目全てを痛みなくクリアできて初めて実戦復帰となるのです。

つまり軽度な筋繊維の損傷だとしても、実戦への万全な復帰としては一か月から二か月を要することになります。しかし、受傷直後からアプローチできる鍼灸治療を行えば、この復帰までの期間をもっと短縮できる可能性を持っていますし、極端に言えば休むことなく鍼灸治療を継続しながら実戦にも参加できるケースもあるのです。

私たちが取り組んでいる鍼灸治療って、そんなに凄いものなのです。もちろん、上記の例のように故障してからだけでなく、故障を未然に防ぐこともできますし疲労状態からいち早く回復させてさらにパフォーマンスアップさせることもできるのです。日常的に鍼灸治療を行っていくことでバランスを整えることもできます。

鍼灸治療は、抑制させたり活性化させたりすることができるのです。その特性をしっかりと理解した上で、体の状態・状況に合わせてアプローチすればコンディション管理にも大いに役立ちます。学生の皆さんにとっては、今はまだ基礎をしっかりと身に付ける期間です。学生の時から鍼灸治療の効果を出してやるのだ!と意気込まずに、将来きちんと論理だて的確に対処できるよう基本中の基本を頭と体に叩き込んでおいてください。

その基本がしっかりと身についてさえいれば、正確で正しい治療ができる施術者になることができます。そして将来その能力をスポーツの世界で役立ててみてください!野球界には鍼灸治療が必要です!(どのスポーツでも必要とされていますが!)

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