深澤先生のブログ「先ず、やってみよう!#7」を更新しました

2018年10月30日(火)

最近は寒暖差も激しく、日によっては秋の陽気で時折夏が戻るという、非常に訳のわからない気候が続いています。皆さんの中にも体調を崩されている人が多くいるのではないでしょうか?私も扁桃腺持ちで、毎年この季節の変わり目では扁桃炎を起こしダウンすることが多いので細心の注意を払いながら生活しています。

幸いにして今のところ元気に活動できていますが、それでもいつ訪れるかわからない厄介者に戦々恐々とはしています。そんな日々の体調管理としては基本的な「うがい・手洗い」は当然のことながら、体を温めておくということを注意するようになりました。元来汗っかきでありながら暑い夏が大好きで、冷たいものを欲し水風呂やアイシングなどの体を冷やすことを多くやってきてしまったのですが、やはり体を健康に保つのは血液循環を向上させ温めておくことが最善だと強く感じるようになりました。

最近の外傷・障害の処置でも冷やすことより温めることの重要性を痛感しています。私は野球の世界で生きてきてしまったことで、リカバリーや治療の方法の一つとして「冷やす」ということを主体に考えてしまうことが多かったのが実情です。ケガをした時のRICE処置が基本にあり、炎症症状をいち早く抑制させてから温熱に移行し回復を促進させるということが私の信念でもありました。

しかし、最近では一日でも早い復帰を考えると「冷やす」時間を極力少なくし、可能な限り温熱治療に切り替えることが重要だと考えるようになったのです。医学的に考えても炎症を起こしている部位を冷やし続けることで、その周囲の細胞も血液の供給が少なくなってしまい活性化されなくなってしまいます。損傷を受けた筋肉を細胞レベルで修復させるには血液中に含まれる酸素や栄養素が必要です。

これらを極力早く供給させるには、結局のところ温めるという作業が必要になってくるわけです。以前からこの温めるということを理解していなかったわけではありません。「冷やす」作業を中心に考えていたのは「できるだけ早く炎症を抑制・鎮静化させる」という認識が強かったからです。しかし、現在は「できるだけ早く血液を供給させて、修復を促進させる」という認識の方が強くなったということです。

そんな中で、私が最近積極的に取り組んでいることは「温熱治療」で、超音波・ラジオ波・ホットパックなどの物理療法に頼っていきながら東洋医学として「お灸」を頻繁に使うようになりました。もともとヤクルト在籍時から「アキレス腱炎」を起こしていた選手に対しては使っていましたが、これを腱や靭帯に対してだけでなく筋肉や骨レベルでも用いた方が予後が良いという実体験をしたからです。最初は迷った部分もありましたが、このテーマ通り「先ずやってみてから考えよう」と思ったのです。特に足関節捻挫を起こした人に対し、従来通りRICE処置を一定期間行って出た結果と急性期のファーストアプローチだけアイシングを15分行い、アイシング後直ぐに患部とその周囲に温灸としての灸治療を施してみた結果、灸治療を施した人の方が翌日の腫脹や熱感が抑えられておりその翌日には正常な歩行が可能になっていました。

これは受傷レベルの違いや個人差もあるので、必ずこの日数で回復するということではありません。ただ腫脹や熱感が短期間で抑制できているということは、回復に向かう時間を早めることができているということだと思います。

その他「ハムストリングスの肉離れ」を起こしてしまった人に対しても、初期であれば最初だけ冷やし、その後直ぐに温熱の物理療法と灸治療を行った結果、やはり痛みの消失時期が早く正常な歩行を始められる時期も早まっていました。また、膝関節MCL損傷を起こした人に対しても温熱の物理療法と灸治療を行った結果、受傷後3週間で痛みなく歩行でき、膝関節の最大屈曲まで出せるようになっています。

このように、従来通りの炎症症状に対するアプローチを数日間行ってから回復期に入り始めて温熱治療を行っていくより、急性期から温熱治療を行っていく方が回復も早く予後も良いという実体験ができた以上、これからの私の取り組みとしては可能な限り早い段階での回復促進を推し進めていくことになります。

その手段の一つとして「灸治療」があるのです!私達は東洋医学を学び実践しています。その東洋医学の中には非常に回復促進に役立つ「灸治療」があるのだということを忘れてはいけないのだと思います。東洋医学ではどちらかというと「鍼治療」がメインにされがちですが、灸という素晴らしい方法もあって私たちはこれも使えるのだということを皆さんにも理解していただきたいと思います。

もっともっと「灸治療」に興味を持って活動していきましょう!
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