湘南医療福祉専門学校

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深澤ブログ「energy flow#9」を更新しました

深澤ブログ「energy flow#9」を更新しました

今年のテーマである「流れ」ですが、ここ数回はコロナの影響に対してという部分を含み、流れを引き寄せるための考え方や取り組みの方向性について書かせていただいてきました。今回は、その「流れ」を基本とした鍼灸治療での考え方や取り組み方についてお話させていただこうかと思います。


最初の頃に書いたはずですが、鍼灸治療での流れには「陰陽」や「五行」といった東洋医学の本質的なものがあるというお話をさせていただきました。その時の症状や状況・状態を問診・視診・触診で判断し治療の方向性を決めていきます。陰の気が溜まっている時には、活性化を図り回復への道筋をつけていきます。陽の気が溜まっている時は、抑制して気を静めていきます。


これが「気の流れ」を踏まえた考え方であり、そこから導き出された方向性を持って治療に取り組んでいきます。また「木→火→土→金→水」等の「五行」に照らし合わせて、施術する順番を考えてアプローチしていくことが基本的なことになります。このような考えと方向性でアプローチすることが東洋医学の特色なのだと思います。


私が日常的に行っているのは、いわゆる「スポーツ鍼灸」というものであり、これは純粋な東洋医学としての鍼灸治療ではなく西洋医学的な考え方や評価からアプローチ方法を決定するやり方です。目指しているところはどちらも同じです。何が違うのか?というと、東洋医学の場合「視診・問診・触診」から「脈診」を行い患者さんの体調を見抜き、そこから経絡の流れに従って対処・施術していきます。


スポーツ鍼灸でも「視診・問診・触診」は同様に行うものの、さらに的確な診断を出すため「画像診断」を行います。そこから見えた評価を基に「筋肉の走行」や「靭帯・腱」そして「関節の状態」に対して解剖学的・生理学的な判断から鍼灸治療を行います。生体反応という部分では経絡治療とも同様かと思いますが、異なるところは筋肉の特性を利用することがあるというところではないでしょうか。

それでも「鍼灸」という道具を使って施術するのですから、結局は同じなのだと思います。世の中で行われている鍼灸治療とスポーツの現場で行われている鍼灸治療をカテゴリーとして分けたいというだけのことであり、定義として明確に区分けされているわけではありません。非常にグレーなものなのです。

私としては、根拠を持って的確な結果を出せるのであればどちらでも良いと思いますが。私の場合は、この世界に飛び込んでからずっとスポーツの現場で過ごしてきてしまったので、理論的にも診断的にも西洋医学からの鍼灸治療の方がやり易いというだけのことです。


まあそのような中で進んできた「スポーツ鍼灸」の道ですが、これにもやはり「流れ」は重要で診察や画像診断を含む診断から、その損傷をどのように回復させるか?というところから考えます。経絡治療でも気血の滞りを改善するために必要な経絡を選択して、流れを整えるように施術していきますが、スポーツの分野でも損傷した部位の細胞を修復して回復させるために血流を向上させるために鍼灸治療を施します。


つまり回復させていくためには「気血の流れ」がポイントだということです。鍼灸だけでなく、スポーツマッサージというテクニックであっても行っているのは血流の向上です。人間の体を修復したり回復させたりできるのは「血の流れ」を良くすることなのです。そしてそれは、人間が本来持ち合わせている「自己回復能力」の機能を高めるということなのです。


我々東洋医学の従事者であれば、その本質が「自己回復能力」を有効に機能させるということを学んできたはずです。経絡治療でも問題が起きているのは「気血の滞り」によって自己回復能力が低下しているから、それを経絡に沿って治療して正常化を図り最後は自分の力で回復させるという目的で行われてきているはずです。


スポーツ鍼灸でもスポーツマッサージでも、また西洋医学的な物理療法でも投薬でも手術でも最後に求めているのは「自己回復能力」によって回復させるということです。途中の過程やアプローチ方法が違うだけで、みな同じなのだと思いますよ。そしてアプローチ方法や過程が違っても求めている答えは同じ「流れを整える」ということなのです。

スポーツ鍼灸でもスポーツマッサージでも、また西洋医学的な物理療法でも投薬でも手術でも最後に求めているのは「自己回復能力」によって回復させるということです。途中の過程やアプローチ方法が違うだけで、みな同じなのだと思いますよ。そしてアプローチ方法や過程が違っても求めている答えは同じ「流れを整える」ということなのです。

皆で「流れ」を掴んで、今の世の中を明るくしていきましょう!


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